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VillaTokyo

 

月曜日が日曜日の場所で

11-18 November 2011

 


 
イビットプロジェクツ

Anj Smith, Evolution in Poetic Language, 2010. Oil on linen, 37,4x29cm.
Zabludowicz Collection. Photo : Alex Delfanne.
Courtesy of IBID Projects, London and Hauser & Wirth, New York

イビットプロジェクツ

アンジュ・スミス

リネンにぞんざいに投げつけられた厚塗りの絵の具、神経症的に埋められた ディテール、ぐっしょりとした色彩の堆積、何も描かれず引っ掻き傷だけがある空 間。アンジュ・スミスのペインティングにはこうしたものが頻繁に含まれる。ヴィラ・ト ーキョーのために制作された作品にも、こうした彼女の特徴が受け継がれてい る。そこではポスト田園風景的なランドスケープのうちにもろい精神状態が喚起 され、散乱した流行遅れのガラクタと再構成されたオートクチュールとともに提示 されることで、失われた言葉の破片が、あらたに不安定な意味を持ちはじめる。 「私の作品は、絵画の喜びと物質性について語ると同時に、芸術家一般の限 界についても語っています」と、スミスは書いている。「表現手段としての絵画が 持つ表現としての無意味さと、物質性を超えることの不可能性、その両方を伝え ようとしていますが、作品をつくるということは、常にその双方を裏切ることとなりま す。私が絵画について、非常に満足感を覚えるのは、異なる視覚言語を使用す ることで、相反するロジックを繋ぐ糸口が予想もしない時に不意に生まれることで す。作品のコンセプトと調和している限り、私はそれを盛り込むようにしています。 そこには決して言語的な、単一の語り口はありません。絵画は、複数の語り口が レイヤー状に重なり合っているもので、それはナボコフが『未踏の地』で用いた語 りの構成に似ているかも知れません」


アンジュ・スミス: 1978年生まれ、ロンドン在住。